全天蚕ショール1枚目。
経糸も緯糸も天蚕糸で織ったものを「全天蚕」といいます。
天蚕センターには全天蚕の着物が展示されているのですが、最初見たときは、自分には手の届かないもの、いつか織るとしても10年くらい先だろうと思っていました。
でも、やっぱり織ってみたいという思いが募り、無謀にも挑戦することにしました。
茶箱に大切に保管されている天蚕生糸にはいろいろな太さがあり、着物や帯のために撚糸された糸ばかりです。
どの糸でどういう織り方で織るのか、一つ一つ手探りで進んでいくしかありません。
なにせ1g1000円の糸。失敗したらどうしよう。。。小心者ですから、かなりのプレッシャーでした。
最初にカセになった糸を糸枠に巻いていくのですが、糸端が見つからない、見つかったと思ったら途中で切れている、もつれている等々で、一カセ糸枠に巻くだけで2~3時間かかってしまいました。
まさに悪戦苦闘。それだけに完成した時の喜びはひとしおでした。